2020.06.20
ガルバリウム鋼板とは?ガルバリウム鋼板屋根のメリットとデメリット
- 屋根点検

本記事では、ガルバリウム鋼板とはなんなのか、ガルバリウム鋼板の特徴や他の屋根材との比較、ガルバリウム鋼板に替えるメリットやデメリットを記載します。
目次
ガルバリウム鋼板とは
日鉄住金鋼板株式会社の製品名で、アルミニウム55%、亜鉛43.4%、シリコン1.6%のアルミ亜鉛合金をメッキした鋼板のことを言います。
元々はアメリカの会社が開発した製品で、全世界で生産製造されています。
ガルバリウム鋼板屋根の特徴
・金属なのに錆びにくい
・金属だから軽い
・金属なのに雨音がしにくい
・金属なのに断熱性がいい
・メンテナンスが不要
ガルバリウム鋼板屋根には、上記のような特徴があります。
金属のため軽量で、金属屋根の欠点と言える、錆びや雨音、断熱性にも優れています。
他の屋根材との比較
・防錆性
屋根材 | 防錆性 |
---|---|
ガルバリウム鋼板 | △~〇 |
トタン | × |
スレート | ◎棟板金は除く |
セメント瓦 | ◎ |
日本瓦 | ◎ |
ガルバリウム鋼板は、トタンと比べれると圧倒的に錆びにくい特徴があります。
また、キズ部分やビス止め部分、切断面などは錆びる可能性がありますが、丁寧で腕のいいガルバリウム鋼板施工の経験が多い屋根業者に依頼することで、錆びの心配を減らすことができます。
スレートやセメント瓦、日本瓦は金属ではないので錆びることはありません。
・軽量性(耐震性)
屋根材 | 軽量性(耐震性) |
---|---|
ガルバリウム鋼板 | ◎ |
トタン | ◎ |
スレート | 〇 |
セメント瓦 | △ |
日本瓦 | × |
ガルバリウム鋼板は、スレートやセメント瓦、日本瓦と比べると非常に軽く、日本瓦の約1/6の軽さです。しかし、トタンと比べる若干重い特徴があります。
軽量性に優れているため、耐震性にも優れています。
・防音性
屋根材 | 防音性 |
---|---|
ガルバリウム鋼板 | △~〇 |
トタン | × |
スレート | 〇 |
セメント瓦 | ◎ |
日本瓦 | ◎ |
ガルバリウム鋼板は金属なので、スレートやセメント瓦、日本瓦と比べて防音性は低いですが、トタンと比べると防音性に優れてます。
また、ハイグレード版への変更や工事方法を工夫すれば、防音性を上げることができます。
防音対策には、表面に石粒を付着させたガルバリウム鋼板や下地に防音材を敷く方法があります。
・断熱性
屋根材 | 断熱性 |
---|---|
ガルバリウム鋼板 | ×~〇 |
トタン | × |
スレート | △ |
セメント瓦 | ◎ |
日本瓦 | ◎ |
ガルバリウム鋼板は、材質が金属なので断熱機能はほとんどありません。
断熱性の対策には、ガルバリウム鋼板の直下や屋根裏に断熱材を施工することや、断熱性(熱反射性)顔料を添加した特殊な塗料をコーティングしたガルバリウム鋼板で対策できます。
・メンテナンス性
屋根材 | メンテナンス性 |
---|---|
ガルバリウム鋼板 | 約10~30年 |
トタン | 約10~20年 |
スレート | 約20~25年 |
セメント瓦 | 約30~40年 |
日本瓦 | 約50~100年 |
ガルバリウム鋼板のメーカー保証は約10年~30年で、スレートやセメント瓦、日本瓦と比べると劣りますが、トタンよりも長持ちします。
ガルバリウム鋼板に替えるメリット
ガルバリウム鋼板に替えるメリットは、軽量のため耐震性が高いこと、防錆性に優れていることです。
また、条件によるメリットもあります。
・防音性が高い
防音性を上げるためには、ガルバリウム鋼板のグレードアップや追加で防音工事が必要です。
・断熱性が高い
断熱性を上げるためには、断熱材工事が追加で必要です。
・耐久性が高い
耐久性を上げるためには、腕の良い職人による工事が必要です。
ガルバリウム鋼板に替えるデメリット
ガルバリウム鋼板に替えるデメリットは、費用と言えます。上記で述べているメリットを全て活かすためには、追加工事が必要になり追加費用が必要です。
また、ガルバリウム鋼板の特性をしっかりと理解している腕の良い職人に依頼することが必要で、腕の良い職人は必要な費用も割高となっています。