コラム

2021.08.20

瓦屋根は塗装出来る?塗装にかかる費用とメリット・デメリットを紹介

  • 屋根知識
瓦屋根は塗装出来る?塗装にかかる費用とメリット・デメリットを紹介

瓦屋根は耐久力が高く衝撃などで割れない限り、メンテナンスフリーで50~100年以上利用できるコストパフォーマンスに優れた屋根材です。

しかし瓦屋根には種類があり、種類によっては塗装などのメンテナンスが必要な瓦もあります。またメンテナンス不要の瓦であっても、塗装によって色あせを防げるなどのメリットもあります。

この記事では、瓦屋根に塗装するメリットやデメリット、塗装にかかる費用を紹介します。

塗装が必要な瓦屋根の種類についても紹介するので、自宅の瓦を見極める参考にしてください。

この記事でわかること

  • 塗装が必要な瓦はセメント瓦、金属瓦
  • 瓦屋根に塗装するメリットは簡単な補修や美観を保つこと
  • デメリットは塗膜がはがれ費用が高くなる可能性があること
  • 瓦屋根の塗装作業の流れ
  • 瓦屋根塗装費用の相場
  • 瓦屋根塗装の流れ
  • 瓦屋根のDIYは危険!専門家に任せよう

 

瓦の塗装を行わないとどうなる?

瓦屋根も種類によっては塗装が必要です。

塗装が必要な屋根は、セメント系の瓦や金属性の瓦です。

セメント系の瓦は、表面にツヤがなく防水性もないため、雨水から瓦を守るために塗装が必要です。

塗装を行わないと、瓦の塗膜が薄くなり美観を損ないます。防水機能もなくなるため、瓦に水分がどんどんしみこみ瓦の成分であるセメントが溶けだしていきます。

セメントが溶けだすと瓦はスカスカになり、割れやすい状態に。また瓦に水分を含んでいるとコケやカビの原因にもなります。瓦のひび割れや欠損は、雨漏りの原因にもなります。

金属製の瓦は、塗装を行わないと塗膜が剥がれそこからサビが発生します。サビを放置すると瓦に穴が開き雨漏りの原因となってしまいます。雨漏りを放置すると、屋根だけではなく家全体の補修が必要になることもあります。

セメントが流出してスカスカになった瓦や穴が開いた瓦はもとに戻すことはできません。その前にメンテナンスを行うことで、屋根材を長持ちさせることができるのです。家の屋根の種類をよく確認し、適切な時期に塗装を行いましょう。

 

塗装が必要な瓦屋根の種類

すべての瓦屋根に塗装が必要なわけではありません。

瓦屋根の種類は主に次の3つ。

  • 粘土瓦
  • セメント瓦
  • 金属瓦

この中でも塗装が必要な瓦は、セメント瓦と金属瓦です。

それぞれの瓦の特徴を紹介しますので、自宅の屋根瓦の種類を確認してください。

 

粘土瓦

天然の粘土を主原料とした瓦で、日本瓦、粘土瓦、いぶし瓦、陶器瓦などと呼ばれます。古い日本家屋や神社や寺の屋根として、よく使用されています。

粘土瓦の特徴は、非常に高い耐久性があることです。建築から1400年以上経った神社で今でも使用されている瓦があるほどです。また、遮熱性、断熱性があり、耐火性、防水性、防音性があることも特徴。基本的に粘土瓦は、どの瓦でも断面や角が丸みを帯びています。

デメリットは、粘土瓦は地震には弱いという点。瓦が重いので家に負担がかかり、耐震性も低くなります。

台風などで飛来した物が瓦に当たり割れることはありますが、経年劣化はほとんどなく、一般的にメンテナンスは不要です。経年劣化はありませんが色あせすることはあり、色をきれいに保つために塗装を行う場合もあります。

 

セメント瓦

セメント系の瓦は、セメント瓦、モニエル瓦とも呼ばれます。

セメント瓦は粘土瓦のように粘土を焼きあげているのではなく、セメントや砂、水などを混ぜて型に入れて成形した瓦です。形状や色は、粘土瓦によく似ていますが、まったく別の瓦です。

セメント瓦の表面は色艶がなく防水性もないので、そのままでは雨水がしみこむため塗装が必要です。表面が塗装仕上げのためカラーバリエーションが豊富で、家の雰囲気や好みに合わせやすいことがメリットです。

また気温の変化に強く、防火性にも優れています。粘土瓦よりも軽いので、家にかかる負担も軽くなります。粘土瓦との違いは、表面がゴツゴツしており、1枚が大きく、断面や角が角ばっていることです。

セメント瓦は、定期的に塗装メンテナンスが必要です。セメント瓦には防水性がないので、塗装がはげると瓦の割れや雨漏りなどの不具合の原因になります。

 

金属瓦

金属瓦は、金属でできている瓦のことです。素材は、アルミニウム、鉄、銅、ステンレスなど。以前はトタンが主流でしたが、近年はより耐久性の高いガルバリウム鋼板が主流となっています。金属を成形して、瓦の形状にするため和風のものから洋風のものまでさまざまな種類があります。

金属瓦の重さは粘土瓦の1/6~1/10と非常に軽量です。そのため家に負担がかからず耐震性も高いのが特徴。また防水性や耐久性も高くなっています。

金属屋根のデメリットは、屋根の表面温度が伝わりやすく断熱性が低いことです。防音性も低く、雨音が響くことも。少しの衝撃で傷やへこみができやすく、そこからサビが発生することもあります。

美観を維持するため、屋根材を守るためにも金属瓦も塗装が必要です。

 

瓦屋根塗装のメリット

セメント瓦は基本的に塗装が必要です。定期的にメンテナンスを行うことで、屋根材を長持ちさせられます。粘土瓦は塗装は不要ですが、塗装するメリットもあります。

 

軽度の破損は修理可能

ひび割れや軽度の欠損などの場合は、塗装で補修可能です。瓦は衝撃に弱い特徴がありますが、軽度のひび割れであれば塗装によりひびをカバーできます。

瓦を変える必要がないので、補修よりも費用が安くなる可能性も。軽いひび割れの場合は、塗装も検討してみましょう。

 

色あせを防げる

粘土瓦は経年劣化しないので半永久的にメンテナンス不要ですが、色あせは起こります。瓦のツヤがなくなると、瓦の色合いも悪くなり美観を損なってしまいます。セメント瓦や金属瓦も経年劣化により、色あせが起こります。

定期的に塗装することで、瓦屋根の美しさを保てます。屋根が美しいと家全体も美しく見えるので、家の美観を保つためにもおすすめです。遠目に家の屋根を見たときに、色がぼんやりしているな、色あせているなと感じたら専門業者に点検してもらいましょう。

 

カラーをつけられる

粘土瓦はカラーバリエーションが少ないことがデメリットですが、塗装することでさまざまな色を楽しめます。瓦を好みの色にできるので、和風、洋風どちらの外観にも合う屋根にできます。

見た目が地味になりがちな瓦屋根ですが、塗装することでより好みにピッタリの屋根にできます。

 

瓦屋根塗装のデメリット

瓦屋根の塗装にはデメリットもあります。

デメリットも理解して、瓦屋根の塗装を検討しましょう。

 

塗膜が剥がれる

塗膜が劣化すると、塗膜がはがれます。

また劣化していなくても瓦屋根は動きやすいので、瓦同士が動くことにより塗膜を傷つけるため、塗膜がはがれやすくなります。

そのため一度屋根の塗装をすると、頻繁に屋根の塗装が必要になる可能性もあります。セメント瓦や金属瓦の塗装は必須ですが、本来粘土瓦の塗装は不要です。

粘土瓦に塗装する場合は、粘土瓦塗装に慣れた業者に依頼しましょう。粘土瓦に塗装する場合は高い技術や、専用の塗料が必要になります。

 

費用が高くなる可能性がある

粘土瓦に塗装した場合、色あいは新品同様にきれいになります。しかし、粘土瓦は塗装ののりが悪いのではがれやすく、塗装することで本来の性能を失ってしまう可能性もあります。そのため、何度も塗りなおしが必要になり逆に費用が高額になる可能性があります。

 

瓦屋根塗装の費用

瓦屋根の塗装の費用は、塗料の費用だけではありません。足場費用や高圧洗浄など、塗料とは別にかかる費用があります。瓦屋根の塗装費用の相場は約40~70万円。塗装費用の相場を知っておくことで、見積書の適正価格を判断ができるようになります。そのため、屋根塗装の費用を抑えることも可能です。

※2階建て屋根面積100㎡の場合

内容

単価(1㎡あたり)

価格

足場代

700円

140,000円

高圧洗浄

300円

30,000円

下塗り

800円

80,000円

塗料

3,000円

300,000円

合計

 

550,000円

 

瓦屋根の塗装費用は、屋根の大きさや何階建てかによっても変動します。また選ぶ塗料のグレードによっても価格は変わります。意外と費用がかかるのが足場代ですが、足場は安全な作業のために絶対に必要なので削減することはできません。

 

瓦屋根塗装の流れ

瓦屋根の塗装には、通常の塗装と異なる技術が必要です。どのような屋根でもまずは高圧洗浄を行い、ホコリやカビ、藻など屋根の汚れを取り除きます。汚れがひどい場合は、汚れがきれいに落ちるまで高圧洗浄を繰り返します。しっかりと屋根が乾燥してから、屋根の塗装作業を始めます。

ここでは高圧洗浄後の瓦屋根の塗装作業の流れを解説します。

 

下地調整

瓦屋根の塗装するためには、下地調整が重要です。きれいに下地処理を行わないと、塗装がきれいにのらず剥げやすくなります。

まずは、瓦のゴミやカビ、コケなどの汚れをきれいに落とします。また、瓦についた油分も落とします。古い塗膜は、サンドペーパーやワイヤーブラシなどできれいに取り除きます。

塗装面が乾いていることを確認してから、ひび割れやすきまがある場合は、あらかじめコーキング剤、シーリング剤、セメントなどで補修します。

塗料がついて困る場所には、マスキングテープや古新聞などでカバーしておきます。他の場所に塗料がついてしまった場合は、乾かない間に拭取りましょう。水性塗料の場合は水で、油性塗料の場合は油性かわら用ラッカー薄め液を使うと有効です。

その後密着力を高めるために、「油性下地強化シーラー」や「かわら塗料専用シーラー」「防水塗料」などを瓦に下塗ります。下塗りしてから2~3時間後、塗料をよく乾燥させてから上塗り塗料を塗ると耐久力が上がります。

 

塗装

塗料は缶のフタを開ける前に、さかさまにしてよく振り混ぜます。

もとに戻してフタを開け、塗料を棒などでよくかき混ぜ均一にします。しっかりと混ぜることで色ムラがなくなり、塗料の機能を十分に発揮できるようになります。

塗りにくい場合は、5%以内の水をいれよくかき混ぜます。色シールを目安に色ムラがなくよく混ざっていることを確認してください。

瓦の重なった部分などはすじかいバケで先塗りします。瓦の重なり部分が塗料で詰まった場合は、カッターナイフなどで縁切りをします。瓦の隙間が塗料で埋まると雨漏りの原因になるので、縁切りは丁寧に行いましょう。

広い面はローラーなどで塗り、乾いたら2回目を塗ります。塗料が乾かないうちにマスキングテープをはがします。

 

後片付け

使い終わった刷毛やローラーなどの道具は、すぐに塗料を新聞紙などに塗りつけて落とします。その後水性塗料は水で、油性塗料はラッカーうすめ液で洗浄します。最後に中性洗剤で洗い、陰干しします。

残った塗料はフタをして保存します。廃棄する場合は、塗料硬化剤で固めて捨てるか、新聞紙などに塗り広げて乾かしてから処分してください。

 

瓦屋根の塗装をDIYでできる?

瓦屋根の塗装をDIYはおすすめしません。

屋根の塗装は、高所作業になるため素人では落下の危険があります。足場なしでは作業しにくく、屋根に上ると瓦を割ってしまう可能性もあります。特に粘土瓦やセメント瓦は衝撃に弱いので、素人が作業すると瓦に乗っただけでひび割れやズレてしまうこともあります。その結果、瓦のひび割れやズレにより雨漏りが発生し、塗装だけでは済まなくなる可能性も。

また瓦屋根の塗装は下処理が重要です。高圧洗浄で汚れやコケを落とし、油分や塗膜の残りを丁寧に処理する必要があります。プロであれば短時間できれいに処理できますが、素人では時間もかかり、きれいに処理できません。下地調整が十分にできないと、屋根塗装はきれいに仕上がりません。

金属瓦は滑りやすく事故の可能性も高くなります。屋根を歩くと変形や破損の原因にもなるため、屋根塗装はプロに任せるのが安心です。

 

まとめ:瓦屋根は定期的に塗装するのがおすすめ!

瓦屋根に塗装は必要ないと思っている方も多いかもしれませんが、瓦の種類によっては塗装が必要です。

瓦屋根の塗装は、ひび割れの補修や色あせが防げるなどのメリットがあります。定期的に塗装することで、瓦屋根の保護にもなります。

この記事を参考に自宅の瓦屋根の種類を確認し、適切にメンテナンスを行い美しい瓦屋根を長持ちさせてください。

この記事をシェアする

おすすめコラム記事