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2021.09.10

スレート屋根にはアスベストが含まれている?判別方法と修理方法を解説

  • 屋根知識
スレート屋根にはアスベストが含まれている?判別方法と修理方法を解説

アスベストという言葉を一度は耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。アスベストは屋根材の耐久性を向上する目的で頻繁に使用されてきました。しかし、近年健康被害を引き起こす可能性があることから、現在では製造が禁止措置となっています。

本記事では、アスベストが引き起こす健康被害や危険性を詳しく解説していきます。また、アスベスト含有の判別・修理方法を合わせて紹介。万が一、アスベストを含んでいた場合どのように対処すれば良いのかなど、あらゆる疑問を解決していきましょう。

 

アスベストとは

アスベストとは、別名「石綿」とも呼ばれる建築用資材です。以前まで、世界各国で頻繁に使用されていました。現在では有害性物質と認識されるようになり、製造が禁止措置となっています。アスベストを含む屋根材は非常に耐久性が高く、現在でもひび割れを起こしていない屋根が多くあります。

しかし現在においても、アスベストを含んだ屋根材が多く流通されていたこともあり、人体への影響や健康被害が懸念されています。以下で詳しくアスベストについて解説します。

 

1.製造は禁止されている

現在では原則、製造禁止となっているアスベスト。1970年代頃からアスベストの有害性を指摘されるようになりました。1975年代から段階的にアスベストの葺き付けが制限され、現在では新築の家屋において、使用されている可能性は低くあまり心配する必要がありません。

しかし、制限される以前に建てられた家屋の屋根にはアスベストを含んでいることが多くあります。そのため、該当住居においては解体時などに発生するアスベストの危険性について理解しておきましょう。

現在では、アスベストを含んでいなくても同等の耐久性のある屋根材が採用されています。ノンアスベストだからといってひび割れしてしまうといった心配は入りません。

 

2.健康への被害

アスベストは、非常に繊細な粒子であり肉眼で確認できません。空中に舞ったアスベストを吸い込むことにより「肺がん」「悪性中皮腫」などといった深刻な健康被害に繋がる恐れがあります。また、どの程度吸収したら発症するのか予測できません。

体内に侵入してからすぐに発症せず、30〜50年といった長い潜伏期間を経てから発症することが多いと言われています。アスベストは肺以外にも心臓や肝臓などといった臓器の機能を低下させる恐れもあり、悪性腫瘍となる危険性もあります。レントゲンなどには映らないため、アスベストを吸い込んだかどうか判断ができないところも特徴です。

 

アスベストの危険性

アスベストは原則製造禁止とされています。しかし、アスベストを使用することにより、屋根の耐久性が高まりひび割れなどの劣化をしにくいことから、多くの住宅建築で採用されてきました。

規制前に建築された建物には、アスベストを含んだ屋根材を使用している可能性があります。ここからは、アスベストにはどのような危険性があるのかを詳しく解説していきます。

 

1.3段階の危険レベル

アスベストは、3段階の危険レベルに分類されます。

  • レベル1  葺き付けのアスベスト材。屋根にアスベスト材が固まっています。解体の際に大量に粉が舞う恐れがあるため、専門業者に相談してください。
  • レベル2  アスベストを含む断熱材。シート状断熱材や保温材にアスベストが含まれているケースです。レベル1よりも危険レベルは下がります。しかし、家屋を取り壊す際に飛散する可能性が高いため注意してください。
  • レベル3  上記以外の建築材に含まれているもの。廃じん性は低いものの、危険性は無視できません。

レベル1・2は特別管理廃棄材、レベル3は産業廃棄物として取り扱われます。

 

2.劣化していなければ無害

極端に劣化が進行した住居でない限り、危険レベル3に該当します。また、アスベストは解体作業時以外で飛散する恐れはありません。そのため、多くの住宅は今すぐに措置や対策をする必要はないと言われています。

しかし、アスベスト該当家屋を解体する際は細心の注意をしてください。周辺にアスベストが舞ったり吸い込んだりといったことがないよう、専門業者の指示に従いましょう。

 

アスベストが含有されているかの判別方法

現在では、アスベストを含んだものは流通していません。とはいえ、規制前に建築した住宅であれば、自身の家はアスベストが含まれているのか気になる方も多いのではないでしょうか。アスベストが含有されているのかの判別方法は「建設時期」「屋根の素材」「商品名」の3つです。以下で詳しく解説していきます。

 

1.建設時期

アスベストの含有を最も簡単に見分ける方法は、建築時期で判断することです。2004年から原則、アスベストの製造が禁止されています。そのため、それ以前に建築された建物には含まれている可能性が高いと言えます。

特に1970年代から1990年代には頻繁にアスベストが多く含まれた屋根が採用されていました。該当年代に建設した建物を解体する際には、吸い込まないよう注意してください。ただし一概に全ての建物に該当するということではないので、専門業者やハウスメーカーにアルベルトの含有を問い合わせして確認しましょう。

 

2.屋根の素材

2004年以前のスレート屋根とセメント瓦が主にアスベストが含まれていました。ただし、2004年以前であっても、金属製の屋根や粘土瓦などといった種類の屋根材には含まないとされています。

 

3.商品名

自宅の屋根材は何を使っているのかと正しく把握している方は少ないかと思います。もし、住居に使用されている屋根材の商品名がわかれば、アスベストの有無が判断可能です。

メーカーのホームページなどに、屋根材の品番や商品名、使用・販売期間が掲載されていることがあります。自宅の屋根材が、どのようなものかわからない場合は、ハウスメーカーに問い合わせるのもひとつの手です。

 

アスベストを含む代表的な屋根材

ここでは、アスベストを含む代表的なスレート屋根は「アーバニー」「セキスイかわらU」「ダイケンかわら」の主に3つです。自身の住宅には該当していないか確認してみてください。

 

1.アーバニー

アーバーニーは、1980年代から1990年代に頻繁に使用されていた人気の屋根材のひとつ。「カラーベストコロニアル」シリーズの一種です。販売期間中に、段階的にアスベスト含有率が引き下げられて継続販売されていました。ノンアスベストになったのは2001年以降のものなので、販売期間も合わせて確認してください。

 

2.セキスイかわらU

U瓦とも呼ばれ、大手ハウスメーカーのセキスイハウスで約37年と長期に渡り使用されてきました。そのため、多くの住宅に採用されており、その数50万棟を超えると言われています。1990年代より徐々にアスベストを含まない屋根材に切り替わっていますが現在は、廃盤となっています。

 

3.ダイケンかわら

大建工業が1970年代〜1980年代まで販売されていた、ダイケンかわらはアスベスト添加量が10%も含まれています。そのため住宅の解体時には大量のアスベストが飛散する可能性があり、非常に危険だと言われています。

 

アスベストを含むスレート屋根の修理方法

万が一、自宅の屋根にアスベストを含む屋根が設置されている場合、どのように対策をすれば良いのでしょうか。アスベストが含まれているスレート屋根の修理方法は「葺き替え」「カバー工法」「塗装」の主に3つです。それぞれメリットやデメリットを挙げ、詳しく解説していきます。

 

1.葺き替え

既存の屋根を全て撤去して、新しい屋根材を設置する方法です。その際にアスベストが空中に舞ってしまう可能性があるため、アスベスト除去専門業者の立ち会いが必要となります。葺き替え工法は、アスベストを完全に撤去できるだけでなく、屋根内部の破損や劣化も合わせて修繕が可能です。

しかし、費用相場が30坪で150万〜300万と高額になることも。ただ新しい屋根材に変更することで耐久性が向上し、アスベストが除去できるためメリットが多い修理方法です。明日ベストを取り除く方法をお求めの方は、葺き替え工法を選んでください。

 

2.カバー工法

カバー工法とは既存の屋根に新しい屋根材を覆い被せる方法です。解体作業を伴わないためアスベストが舞う心配なく、安全に修繕ができると言えます。また、葺き替え工法と比較して工期も短く、修繕中は日常生活に支障がありません。費用相場は30坪で150万〜250万ほど。

ただし、葺き替えで可能であった断熱材などの内部の修繕はできず、次回にリフォームする際にはアスベスト除去を伴った工事が必要です。解体のリスクを伴わず、屋根を変えられるカバー工法は3つの屋根の修理方法の中でも最も適しています。

 

3.塗装

既存のアスベストを含む屋根材の上から塗装する方法です。解体や屋根材を重ねる必要がないため、比較的費用が抑えられる点が特徴です。塗装による修理は、屋根材を変更することがない修理方法なので、屋根の破損は修繕できません。

塗装剤の種類にもよりますが、費用相場は30坪で40万〜250万です。最も安価なアクリル塗料を使用すれば、100万円以内で抑えることも可能です。塗装剥がれや、定期的なメンテナンスであれば、塗装のみの修繕でも問題ありません。

 

まとめ:スレート屋根にアスベストが含まれているか確認しておこう

アスベストには有害物質が含まれると問題視され、健康被害を引き起こす危険性があります。そのため、自身の住宅のスレート屋根材にアスベストが含まれているかを確認してください。特に全面的に製造禁止となる2004年以前の住宅にお住まいの方は注意が必要です。

もしアスベスト含有のスレート屋根であった場合は、すぐに健康被害は発症しません。しかし、万が一に備えて専門業者に相談することをおすすめします。安心して住める住宅にするためにも、ぜひ一度スレート屋根の修理を検討してはいかがでしょうか。

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