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2021.07.23

屋根塗装の耐用年数は?劣化症状や塗替えの目安を紹介

  • 屋根知識
屋根塗装の耐用年数は?劣化症状や塗替えの目安を紹介

屋根塗装は定期的に行う必要があります。屋根のメンテナンスを怠ると、次第に劣化し色があせ、屋根にカビやコケが生えることも。さらに放置すると屋根材が傷み、割れや欠けを引き起こし、雨漏りなどの被害にあう可能性もあります。

屋根のメンテナンスは、家を守るために非常に大切です。屋根のメンテナンスでまず行うのが屋根塗装。屋根塗装には耐用年数があり、耐用年数の前にメンテナンスをする必要があります。

しかし、屋根塗装の耐用年数がわからないという方も多いのでは。

そこでこの記事では、屋根塗装の耐用年数について解説します。屋根塗装する際に使う塗料の選び方や、屋根塗装に最適な時期についても解説しますので、参考にしてください。

 

耐用年数を超えた場合の劣化症状

屋根塗装には

  • 防水性を保つ
  • サビを防ぐ
  • 屋根材の耐久性を高める
  • 抗菌性を高める
  • 遮熱や断熱効果

など、屋根の耐久力や機能性を上げる効果があります。屋根塗装は定期的に行うことが屋根を美しく保つポイントです。

屋根塗装の耐用年数を超えると、上記の効果は薄れさまざまな症状が屋根に現れ始めます。次のような症状が屋根に見られたら、屋根塗装をするサインです。

 

1.カビやコケ

屋根にもカビやコケが生えることがあります。

屋根塗装剤に防水効果があるため最初は水切れがいい状態です。しかし経年劣化により防水効果が薄れ、水切れが悪くなった屋根にカビやコケが付着します。

さらに、屋根塗料には抗菌作用もありカビやコケの繁殖を抑えていますが、抗菌効果が薄れると繁殖を抑えきれなくなります。

屋根にカビやコケが生えると、家の美観を損ない悪臭を放つことも。放置すると屋根の耐用年数が下がり、雨漏りなどの原因になる場合もあります。

 

2.反り

新築住宅でよく使用されるスレート屋根は、それだけでは防水性がないので塗装により防水しています。屋根塗装が劣化することにより屋根材が水分を含み、温度変化が繰り返されることで屋根材に反りが生じます。

屋根材に反りが生じると強風によるはがれや割れ、隙間から雨水が侵入しやすくなり雨漏りの原因にもなります。

 

3.ひび割れ

屋根材は、新築時には簡単には割れないほど丈夫です。しかし長年紫外線にさらされることにより、表面の塗料が劣化すると防水性がなくなり屋根材が水分を含みやすい状態になります。雨が降ると水分を含み膨らみ、晴れると乾いて縮むのを繰り返し、ひび割れを起こしてしまうのです。

ひび割れを埋めるだけの補修をしても水分を含みやすくなった屋根は、再びひび割れを起こしてしまう可能性が高いです。ひび割れを防ぐためには再塗装して、防水性を高めることが必要です。

 

4.欠け

屋根材がもろくなってくるとひび割れだけに収まらず、欠けを起こします。欠けた屋根材が飛び、人や車、近隣の家に落ちる危険性もあります。

塗装で防水性を高め、再び耐久力を高めることは可能ですが、すでに割れた部分の補修はできません。屋根材の欠けが多い場合は、葺き替えやカバー工法などの修理が必要です。

 

5.色あせ

色あせは、新築時の屋根から色が変わった状態のことです。色あせは、塗装している屋根材すべてで起こります。色あせは、まだ塗装の劣化の初期段階。すぐに補修が必要ではありません。

しかし放置しておくと、いつの間にか塗料の防水性がなくなり一気に屋根が劣化する可能性も。早めに屋根修理業者に相談しましょう。

 

6.剥がれ

塗装をしている屋根では、塗装のはがれも発生します。塗装のはがれはいきなり起こるわけではなく、白い粉が出るチョーキング、塗装の膨れやひび割れなどの症状の後に現れます。塗装して1~2年程度ではがれた場合は、施工不良の可能性もあります。

塗装がはがれるとどんどん進行し、塗装がはがれた部分は日光や風雨の影響を直接受けてしまいます。その結果、屋根材の劣化を引き起こしてしまうため早めの補修が必要です。

 

7.サビ

トタンやスチール、ガルバリウムなどの金属製の屋根はサビが発生します。塗装により防水や防サビしていますが、塗装が劣化すると屋根材が雨水に当たりサビやすくなります。

サビを放置すると穴あきやひび割れが発生し、雨漏りも原因になります。サビをきれいに落として、早めの再塗装がおすすめです。

 

屋根材別塗り替え目安

塗り替えのタイミングは、使用している屋根材ごとに異なります。

自宅の屋根材を確認し、下記の塗り替えのタイミングを参考にしてください。使用している環境によっては、塗り替えのタイミングよりも早く塗り替えが必要になる場合もあります。

屋根材別塗り替えタイミング一覧

1.スレート屋根塗り替え目安:8~15年スレート屋根は安価で耐久力が高いため、近年人気の屋根材です。しかし、汚れが付きやすく、スレート屋根自身に防水性がないため定期的なメンテナンスが必要です。塗装時期の目安は8~15年。メンテナンス時期より前でも、色あせや塗膜のはがれ、汚れなどがある場合は早めにメンテナンスを行いましょう。
2.セメント瓦塗り替え目安:10~20年セメント瓦は、モルタル(セメント)と砂をまぜて作られた屋根材です。他の瓦に比べ軽量で、防火性に優れていることが特徴です。日本瓦に比べて初期の設置費用は安めですが、メンテナンス費用は日本瓦よりもかかります。防水性がなく割れやすいため、10~20年で塗装が必要です。また、色あせや塗膜のはがれ、汚れなどの劣化が見られる場合は塗装を検討しましょう。
3.ガルバリウム屋根塗り替え目安:10~15年ガルバリウム屋根の使用されているガルバリウム鋼板は、防錆性のあるメッキを塗った金属です。軽くて耐久力に優れ、メンテナンスフリーと言われることもありますが、定期的なメンテナンスが必要です。きちんとメンテナンスを行えば、25~30年もつとも言われています。10~15年毎に定期的に塗装することで、表面を保護し耐久力を保つことが可能。メンテナンス時期以外でも、色あせやサビや浮きなどの症状が出たら塗装時期の目安です。
4.トタン屋根塗り替え目安:7~10年トタン屋根は、金属に亜鉛のメッキが施された金属でできた屋根です。軽くて建物への負担が少なく、低コストで施工可能です。しかし耐久力は低く、サビを防ぐための定期的なメンテナンスが必須です。トタン屋根の大敵はサビです。サビを放置するとひび割れや穴あきが起こり、雨漏りの原因にもなります。色あせやサビなどをチェックし、7~10年毎に定期的なメンテナンスを行いましょう。
5.日本瓦塗り替え目安:30年以上日本瓦は、他の瓦と比較すると非常に耐久力に優れ、耐用年数は50~100年と言われています。基本的に塗装の必要はなくメンテナンスフリーと言われていますが、漆喰部分は定期的なメンテナンスが必要。台風などで割れやずれ、はがれなどが起こった場合は補修が必要です。

【塗料別】屋根塗装の耐用年数

屋根塗装の耐用年数は、選ぶ塗料によって異なります。耐用年数の違いは、塗膜として屋根材を保護してくれる期間の違いです。耐用年数を超えると防水などの効果が切れ、屋根材の劣化にもつながります。
【5〜7年】アクリル塗料価格が安いので、何度も家の色を塗り替えたい場合におすすめです。汚れやすく耐久性も弱いので、耐用年数が短いので短期間で塗り替えの必要があります。数十年前にはよく使用されていた塗料ですが、他の機能性に優れた塗料の出現とともに使用されることが少なくなっている塗料です。とくに屋根には高い耐久力が求められるため、屋根への使用はあまりおすすめしません。
【7〜10年】ウレタン塗料施工しやすく、機能性にも優れていることから人気があった塗料です。より機能性が高いシリコン塗料の価格が下がってきたことで、人気が低下しています。屋根だけでなく外壁にも使用可能で汎用性が高いので、以前よりも人気が落ちているとはいえメジャーな塗料でもあります。施工費用が比較的安く、光沢が出て高級感のある仕上がりになる一方で、耐久性が低く紫外線の影響を受けやすいので、長期的なコスパが悪いというデメリットもあります。
【10〜13年】シリコン塗料機能性に優れ、それなりに長持ちするのでコスパがいい塗料で、屋根塗装でも多く使用されている塗料です。高い耐熱性や耐水性、耐候性を持っているので屋根塗装に向いている塗料です。アクリル塗料やウレタン塗料に比べると費用が高くなります。フッ素塗料よりは耐用年数が短く、ひび割れしやすいという特徴も。汚れが付きにくく、透湿効果により建物内に湿気がこもりにくいので、藻やカビの発生を防いでくれます。
【15〜18年】光触媒塗料紫外線により親水効果を発揮し、汚れを落とす機能(セルフクリーニング機能)と抗菌作用を持っている塗料です。塗膜の表面についた汚れを分解して落とすので、屋根をきれいな状態でキープ。メンテナンスにかかる費用を落とす効果も期待できます。また浄化作用があり、汚れだけでなくカビや細菌を抑え、空気清浄機能も。屋根用の光触媒塗料はないので、外壁を同時に施工した場合、屋根の塗装だけ先に劣化する可能性もあります。
【15〜20年】フッ素塗料フッ素樹脂を配合した塗料で、費用が高いが耐用年数が長い塗料です。かなり高額ですが、紫外線による劣化が激しい屋根やシャッターなどに使用されることが多いです。フッ素塗料も親水効果があり雨水と一緒に汚れを落とし、汚れが付きにくい効果もあります。色あせしにくく、光沢が長くもつので長期間メンテナンスが不要になることも。しかし、費用が高額なので、一般家庭に使用されることは少ない塗料です。【15〜20年】遮熱塗料太陽光を反射させる機能を持ち、塗料や屋根材に熱が吸収されるのを抑える効果があるので、室内温度を快適に保ち省エネ効果が期待できる塗料です。遮熱塗料を塗布することにより、最大で屋根の温度を20℃下げる効果があります。熱による老化を防ぐので耐用年数が長く、メンテナンスフリーになると人気の塗料です。ただし塗膜の表面が汚れると、太陽光を反射する効果が薄れるので、定期的な清掃が必要です。遮熱塗料は外からの熱を室内に伝えない効果はありますが、保温効果はありません。そのため寒さが厳しい地域では不向きな塗料です。
【15〜20年】断熱塗料熱が伝わりにくい素材で熱の移動を防ぐため、夏場は涼しく保ち、冬場は温かく保つ塗料です。遮熱塗料は保温効果がないので冬場は寒いのですが、断熱塗料は保温効果があるので冬場も温かいのが特徴です。1年中を通して室内を適温に保つので、省エネ効果が大きいでしょう。さらに断熱塗装には、防音効果もあるので室内の音が外部に漏れにくくなります。特に、金属屋根の家や断熱性の低い家では、効果を強く発揮します。価格は高くなりますが、耐用年数が長く機能性にも優れているため近年人気の塗料です。

塗料を選ぶ時のポイント

屋根塗料は、塗装後の見た目の仕上がりはほとんど変わりません。高機能で価格が高い塗料がきれいに仕上がるというわけではなく、塗料の違いは機能性のみです。塗料を選ぶ際には使用したい塗料にどんな機能があるのかを確認しましょう。価格のみに着目するのではなく、屋根のメンテナンスをどのような間隔で行いたいのか、ライフスタイルに合わせて考えることがポイントです。
1.コスト長期的な費用を重視する場合は、耐用年数が長い塗料がおすすめです。耐用年数が長い塗料は費用が高額ですが塗り替え回数が減るので長い目で見るとお得。というのも、屋根塗装の際には足場を組むなど塗料以外に費用がかかることもあり、塗料の価格だけで施工できるわけではないからです。価格のバランスと性能を考慮すると、ウレタン塗料やシリコン塗料、フッ素塗料がおすすめ。逆に短期間で屋根の色を変えたいなど、短期的な塗り替えを計画している場合は高い塗料は費用の無駄に。耐用年数は短いが費用の安いアクリル塗料がおすすめです。
2.メンテナンスの手間耐用年数が長い塗料はその分メンテナンスの手間がかかりません。結果的にメンテナンスの回数を減らせるのでメンテナンス費用を抑える事も可能。耐用年数が長いということはそれだけ耐久力も高いことになります。屋根は直射日光や風雨にさらされる過酷な環境にあるため、メンテナンスの手間が省ける高い耐久力を持つ塗料を選ぶのがおすすめ。外壁の塗料と同じものを屋根にも使用することがありますが、屋根の方が劣化が激しく耐用年数に差が出ます。屋根には外壁よりも耐久力のある塗料を選ぶと、屋根と外壁を同時にメンテナンス可能になります。
3.遮熱効果塗料の中には遮熱効果がある塗料があります。ただ最近の住宅は断熱性能が高く、効果を感じにくい可能性も。遮熱効果が本当に必要なのか検討しましょう。価格は高額ですが、その省エネ性能のため自治体によっては補助金が出る可能性もあり、価格を抑えて施工することも可能です。遮熱効果がある塗料がおすすめなのは、金属系の屋根の家や吹き抜けがある家、3階建て以上の家です。これらの家は、夏場は暑くなりやすくエアコンが効きにくい家です。遮熱効果がある塗料を使用することで高い効果が期待できます。

屋根塗装に適した季節

屋根を塗装する場合、塗装に適した時期があります。最適な時期に施工することで塗料を長持ちさせることが可能です。屋根塗装ができないのは気温5℃以下、湿度85%以上の場合。屋根修理業者と相談し、できるだけ塗装に最適な時期を選びましょう。
1.雪が降る地域雪が降る地域は、屋根の塗装は夏場が最適。気温が高く塗料が乾きやすいため、きれいに塗装できます。反対に雪が降る時期は避けましょう。気温が5℃以下になると屋根塗装はできません。そのため、北海道や東北ではほとんどの場合、冬場に塗装することはありません。しかし、絶対に塗装ができないというわけではなく、時間をかけて乾燥させればできることも。その場合、乾燥時間の見極めが重要になります。
2.雪が降らない地域基本的に最適な時期は春と秋。冬の気温が10℃を超える場合は、冬場でも問題ありません。冬場は乾燥しているため、塗料が乾きやすくなりますが、露や霜で塗れている場合は、一度乾燥しないと塗装ができません。夏場は、高温のため塗料が定着しやすいのですが、40℃を超える時期には注意。40℃を超えると屋根の温度は45℃以上になる可能性が高く、塗料が乾きやすく乾燥時間が早まるので、仕上がりが悪くなります。
3.災害が多い地域屋根の塗装には雨が大敵です。そのため梅雨の時期や台風がある秋は避けた方がいいでしょう。災害が多い地域では屋根の塗装は春がおすすめ。台風が来ないと予想されるのであれば夏場でも可能です。雨が降ると屋根塗装はできません。塗装面が濡れた状態では、塗装面が密着せず乾燥もしないので、すぐに劣化してしまう可能性があります。ずさんな業者の場合、雨の中でも塗装を続けることがあるので注意しましょう。

まとめ:屋根塗装の耐用年数は塗料ごとに異なる

屋根塗装の耐用年数は塗料ごとに異なります。屋根の塗料は費用や耐用年数だけで塗料を選ぶのではなく、メンテナンスの手間や必要な機能から選ぶのがポイントです。屋根塗装に最適な時期と合わせて、屋根修理の専門業者と相談しましょう。

 

屋根材の種類 塗り替え時期の目安
スレート屋根 8~15年
セメント瓦 10~20年
ガルバリウム屋根 10~25年
トタン屋根 7~10年
日本瓦 30年以上
塗料の種類 耐用年数 費用の目安(1㎡当たり)
アクリル塗料 5~7年 1000~1800円
ウレタン塗料 7~10年 1500~2000円
シリコン塗料 10~13年 1800~3500円
光触媒塗料 15~18年 3800~5000円
フッ素塗料 15~20年 3000~5000円
遮熱塗料 15~20年 2300~3500円
断熱塗料 15~20年 3500~4000円

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