コラム

2020.10.30

ガルバリウム鋼板のメリット・デメリット

  • 屋根知識
ガルバリウム鋼板のメリット・デメリット

ガルバリウム鋼板をご存知ですか?
近年、この錆に強い金属板を家の屋根や外壁として使用する事例が多くなっています。

ガルバリウム銅板は屋根材、外壁材として使用する施工例が増えており、多くの建築家にも好まれているようです。

これにはガルバリウム鋼板のもつ独特のデザイン性が大きく貢献しているのではないかと考えられます。

もちろん、デザイン性以外にも数多ある建築資材の中で、ガルバリウム鋼板には「過度な性能期待」も存在する可能性があるのではないかと考えることができます。

今回はメリット・デメリットは当然、特性や特徴など、金属屋根材の歴史も含めて、検証していきたいと思います。
 


 

よく耳にするガルバリウム鋼板への性能期待


ガルバリウム鋼板に対するインターネット上の記事の中には、下記のように万能のような記述を見かけます。

・錆びないガルバリウム鋼板はメンテナンスの必要がない
・耐用年数が長いガルバリウム鋼板で建てれば住宅寿命が伸びる!
・断熱が高いガルバリウム鋼板の屋根や外壁に使えば断熱性が上がる。
・耐震性能も軽量なガルバリウム鋼板にすれば安心。

全体的にガルバリウム鋼板は優れている建築資材の一つだと思います。
しかし、よく目にする性能記述は、、少々期待しすぎのような気がしてなりません。
そもそも、鋼板とは鉄がベースの合金板のことです。この鋼板に特殊な金属めっき加工を施したのがガルバリウム鋼板です。
ガルバリウム鋼板は錆びないわけではなく、10〜20年ほどの耐用年数ですから半永久に使えるわけでもありません。もちろん、メンテナンスフリーではありません。

また、断熱性能が上がるというのも誤った表現です。ガルバリウム鋼板はそのものに断熱性能があるわけではありません。(断熱性能は内部構造によって施されるものです。)

そのほかにも、明らかに間違っているものも多く見られます。
インターネットで得られる情報や、営業トークを信じて惑わされないためにも、ガルバリウム鋼板の正しい機能を整理してみましょう。
 

そもそもガルバリウム鋼板とはなに?


ガルバリウム鋼板は、先にも述べたように、鉄がベースの合金板にアルミニウム55%、亜鉛43.4%、シリコン1.6%から成る、アルミ亜鉛合金めっき鋼板です。(JIS規格で定められています)

アルミニウムは耐食、加工、耐熱、熱反射性に優れている特徴を持ち、亜鉛は犠牲防食機能に優れている特徴を持っています。この二つの金属を合わせることで、従来の鋼板よりも、さらに耐久性に優れ、あらゆる用途に対応できる画期的な鋼板がガルバニウム銅板です。

 

ガルバリウム鋼板の歴史

どうしてガルバリウム鋼板が画期的な鋼板なのか?それをを知るために、鋼板建材の歴史を簡単に紐解いてみましょう。
金属鋼板の建材利用の歴史は古く、江戸時代から始まった城・神社仏閣などが有名ですし、目にする機会も多いですね。この時代の銅瓦は、高級品すぎるため一般的に普及はしませんでした。

次に登場するのが、「ブリキ」
これは1700年代の「錫(スズ)めっき鋼板」の通称です。

安価で入手しやすい鋼板(薄い鉄板)は、加工もしやすく使い勝手のよい素材ですが、屋外や湿気の多い場所で使用すると、錆や腐食の問題から逃れることはできず、素材そのままでは使用が難しい素材ともいえます。

そこで、プラグマティックな(使いやすい)鋼板の表面に耐食性の高い金属をコーティングすることで、問題点の耐食性・耐久性を改善する表面処理鋼板(めっき鋼板)が開発されました。
「ブリキ」(錫めっき鋼板)は初期のめっき鋼板の代表です。

錆びに弱いけれど使い勝手の良い銅板に、錆びに強い錫(スズ)を鍍金(ときん=めっき)した銅板が「ブリキ」です。
ブリキは、スズのもたらす優れた水分耐食性や、溶接や半田に適している加工性のよさが魅力ですし、
塗装の色ノリの良さや、金属光沢がもたらす独特の美しさなどの特徴を持つため、「ブリキ」のおもちゃに代表される高いデザイン性も兼ね備えています。

良いところがたくさんあるブリキですが、問題は耐久性。

錫(スズ)は柔らかいため、どうしても傷がつきやすく、傷ついて鋼板がむき出しになるとそこから一気に錆びてしまいます。
金属の中で、スズは決して安価ではなく、コストがかかってしまうことも欠点といえます。そのためもあり、建材として広く普及することはありませんでした。

ブリキのあと、「トタン」(溶融亜鉛めっき鋼板)が建材として一般的に普及します。

使い勝手がよく、耐久性、耐食性、加工性にも優れた銅板の鍍金(ときん=めっき)法の中で、
亜鉛のコスパの高さなどの理由から、鋼板に限らず幅広く産業・工業用途として普及しました。
特にトタンが建材として普及した最大の理由は、「犠牲防食」でしょう。

例えば、トタンに傷がついたり、穴があいて亜鉛めっきの層を突き抜けたとします。
この時、銅板より先に亜鉛が溶け出して腐食します。
亜鉛が先に腐食することで銅板の錆びるスピードを遅らせることができるのです。これを「犠牲防食」といいます。

「ブリキ」と異なり、傷が深くとも鋼板の錆の進行を遅らせることができる「犠牲防食」が厳しい外部環境にさらされる外装建材としてトタンが普及できた理由のひとつでしょう。
そんな「トタン」にも、弱点があります。
特徴である高い耐食性を発揮するのは中性の場合で、酸性、またはアルカリ性のいずれかにPHが傾くと、亜鉛の腐食速度が速まってしまいます。

上記の理由から「トタン」(溶融亜鉛メッキ)の耐用年数は標準的にも、決して高いものではありませんでした。(表参照)

使用環境 推定耐用年数
重工業地帯 1〜2年
工業地帯 3〜4年
都市地帯 7〜9年
海岸地帯 6〜10年
田園地帯 10〜20年

※板厚0.30mmが待機暴露で錆により破壊される期間

今現在も大きな問題となっている酸性雨は、1960年代から世界中で社会問題化し、「トタン」の酸性雨に対する脆弱性が注目されようになりました。「ガルバリウム鋼板」はこの社会問題とも言えるトタンの脆弱性に注目し、1972年にアメリカで開発されました。

条件にもよりますが、ガルバリウム鋼板の耐久性は、「トタン」に比べると、約3~6倍。「ガルバリウム鋼板」の開発元のベスレヘム・スチール社の耐久実験結果報告によると、耐用年数は都市で用いた場合おおよそ25年、塩害のある地域でもおおよそ15年の耐用年数を持つとされています。

もちろん、耐用年数は、設置条件によって異なります。しかし「トタン」の中でも耐食性に定評のある溶融亜鉛めっき鋼板の寿命が都市地帯で、おおよそ7~9年、海岸地帯で6~10年であることに比べ、耐久性約25年、海岸部でも15年というのはめっき鋼板の中では非常に耐久性の高いクラスであることが分かりますね。

 

ガルバリウムはなぜ耐久性が高いのか?

金属(鉄、アルミ、銅など)はそのままでは、傷ついたり、穴が開いたりして錆びて朽ちてしまう。これを防ぐために耐食性に優れた薄い保護膜でコーティング(めっき)することで基材となる金属を守りますが、保護膜(めっき)が剥がれてしまうと基材は錆びてしまいます。

つまり、基材の耐食性は、保護膜(メッキ層)の耐久性に左右されると考えられますね。

そこで、ガルバリウム鋼板の保護膜(めっき層)です。多くの人が見聞きしたことのある「ブリキ」や「トタン」の欠点や弱点を克服できたのでしょうか?

ガルバリウム鋼板の保護膜は「亜鉛とアルミニウム」この表面めっき層にガルバリウム鋼板の防錆性能の秘密があります。

亜鉛は「犠牲防食」を、アルミは「不動態皮膜」という特徴を持っています。

この「犠牲防食」と「不動態皮膜」が錆びを防ぐポイントなのです。

「犠牲防食」と聞いても、よくわかりませんよね。

「犠牲防食」を、ものすごく簡単に説明すると…

素材金属に、素材金属よりもたやすく腐食してしまう金属(卑金属)をめっきし、使用時にめっき部分が優先的に腐食することで素材金属の腐食進行を防ぐことです。一般的には鉄に亜鉛めっきを被覆した「トタン」が有名なことは、先に説明しましたね。
・犠牲防食についての参考サイト 
http://urx.space/kvhF                         

「不動態皮膜」も同様にものす簡単に説明すると…
「不動態皮膜」とは、金属表面に腐食作用に抵抗する酸化の皮膜ができた状態のこと。この酸化被膜は溶液や酸に強いため、金属を腐食から保護するために用いられ
ます。代表的な不導態としてはステンレスが有名です。金属全てが不動態になるのではありません。アルミニウムやクロム、チタン、亜鉛などやその合金は不動態になりやすい金属です。
・不動態についての参考サイト
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8D%E5%8B%95%E6%85%8B     

アルミ55%、亜鉛43.4%と、両者共に多く含むめっき層を持つガルバリウム鋼板は、犠牲防食では亜鉛めっき鋼板、不動態被膜ではアルミめっき鋼板に劣るものの、「犠牲防食」と「不動態皮膜」が相乗効果を出すことで、極めて高い耐用年数と耐久性を実現しためっき鋼板なのです。

 

ガルバリウム鋼板の建材利用のメリット


ガルバリウム鋼板は“できる”素材なだけに、外装建材としての利用が増加しているますね。新築でもリフォームでも、よく見かけるようになりました。次に、具体的なメリットを検証してみましょう。

 

錆びへの強度

金属系サイディングの利点は「軽くて丈夫」難点は「錆びやすい」ガルバリウム鋼板は金属で出来ているにもかかわらず非常に錆びにくいです。金属は錆びるのが宿命とも言えますが、建材の錆びは、美観を大きく損なう点からも見過ごすことはできません。ガルバリウム鋼板の錆びにくさは、金属系サイディングのなかで非常に優位性があると言えるでしょう。(錆にくいだけで、錆びない訳ではありません)

 

耐久(耐用)年数の長さ

トタンの寿命は長くても10〜20年と言われます。ボロボロになり、交換しなければ家を守ることもできません。その点、亜鉛めっき鋼板の犠牲防食機能とアルミめっき鋼板の長期耐久性を合わせ持つことでガルバリウム鋼板は、特に酸性雨に強い実験結果がでています。例えば、海岸地域では、トタンの場合だと5~10年程度だったところ、ガルバリウム鋼板では、10年~20年。トタンと比較して3~6倍、長寿命
化しています。(メンテナンスフリーと誤解している方が多いですが、そこまで強い素材ではありません)

 

高い耐震性

「鉄を使った鋼板がなぜ軽いのか?」と素朴な疑問がわきませんか?ガルバリウム鋼板は非常に薄い金属の板で、厚さはは平均0.4〜0.6mmのため、サイディングなどと比較しても、圧倒的に薄くて軽量です。この薄くて軽量であることが家の基礎(家を構成する木や金属など)にかかる負担を軽減することに繋がるため、地震の時に家にかかる負担を軽減してくれることが、地震に強い外装材と言われる所以なのです。
軽いと耐震性が高い理由は【住宅構造の違いによる耐震】をご覧ください。

 

高いデザイン性

ガルバリウム鋼板は意外と好悪が大きく別れる素材ではないかと思います。鋼板ゆえにトタン感が強く、安っぽいという印象を持たれることも少なくありません。しかし、薄くて着色性に勝るガルバリウムは、他の建材では実現しにくい暗色カラーが存在しており、印象的な外観を演出することもできます。

 

熱反射率に優れる

ガルバリウム鋼板は反射性に優れており、熱吸収率も小さい。トタンと比較して、太陽熱の日射熱反射率が高く、特に夏季には表面温度・屋内温度を抑制することができます。

 

耐熱性が高い

アルミニウム含有率、質量比で55%、容積比で80%と高いめっき層が特徴のガルバリウム鋼板は、アルミめっき鋼板に近い耐熱性を持っています。この耐熱性が外装材を暗色(黒など)にできる理由になっています。

 

ガルバリウム鋼板のデメリット


ガルバリウム鋼板の外装建材は、メリットばかりではありません。
メリットの次は、具体的なデメリットを検証してみましょう。
 

高めのイニシャルコスト(初期費用)

「初期費用は高いけれど、メンテナンスフリーですから、コスパがいいです」などといった話をインターネットで見たり、建築メーカーの営業から聞いたりすることがあります。しかし、一度もメンテナンスをしなくて良い外壁材や屋根材は存在しません。メンテナンスは建築資材に限らず必要ですよね。ガルバリウム鋼板も同じです。きちんとメンテナンスを行うことが大切です。

非常にデリケートな材質のガリバリウム鋼板の外壁や屋根材。例えば、施工時には他の金属と接触させないように気をつけたり(他の金属に接触すると錆びやすい性質を持っています)、湿気を全く通さない為、別途湿気を逃がす工夫が必要だったりと、施工時の注意点も多く、その分施工コストが高くつきやすいと言えます。

別項で説明しますが、ガルバリウム鋼板は、家の外の気温変化を家の中に伝わりにくくする機能(断熱機能)を持っていません。ですから、断熱機能を別途必要になることがあります。
 

ランニングコスト(メンテ費用)が高め

イニシャルコストの章でも言いましたが、メンテナンスフリーという外壁材や屋根材は存在しません。素材によって必要メンテナンス頻度が異なるだけで、どんなものにもメンテナンスは必須です。ガルバリウム鋼板は高い耐久性が特徴ですが、定期的にメンテナンスを行う必要があります。(メーカーや素材によって異なるが、10〜20年)

汚れなどが付着しづらい特性をもつガルバリウム鋼板は、塗装乗りも悪くなります。ガルバリウム鋼板の塗装に精通していないと、わずか数年で塗装が剥がれ落ちることがあります。

このように、難易度の高い再塗装や、施工時の注意点の多さ、デリケートな素材であることも関係しているのか、ガルバリウム鋼板を正しく扱える職人が少なこともコストアップの要因と考えられるでしょう。
 

見た目が安っぽい

人によっては「トタン」の感じを強く持たれることも多いガルバリウム鋼板の外装材や屋根材。見た目は好みが分かれるようです。「かっこいい」という人もいれば前記のように「トタンみたいで安っぽい」「倉庫みたい」という人もいます。ガルバリウム鋼板は好き嫌いが分かれる部類の外装材なのかもしれません。(個人的には無駄を削ぎ落とした感じが好ましいですが…)
 

錆びにくいが錆びないわけではない

「錆に強い」これはメリットのはじめでも言いましたし、ガルバリウム鋼板の大きなポジティブポイントであることは間違いないでしょう。しかし、全く錆びないという事ではありません。メーカーの報告にもあるように、塩には弱く、海に近い地域では特に注意が必要です。ガルバリウム鋼板はあくまで、鋼板(鉄の合金)。トタンの進化形と考えると錆びる(腐食)現象も理解できるのではないでしょうか。
 

厳しいメーカー保証

製造メーカーは、10年~15年の錆びや穴あきへの保証をつけていることが多いようです。ところが、この保証の前提条件がやや厳しい場合があり、注意が必要です。

自然による破壊(台風や強風など)、物が飛んできて材料を傷つけるなど不慮の事故によるものや、施工会社の瑕疵によるものが原因での塗膜の剥がれ、劣化なども保証の対象外です。

このような中でもっとも厳しいのが、現場加工した場合は保証対象外になるという条件。現場で切断などの加工を施すとガルバリウム鋼板の耐久性を担保している表面めっき層が切断され、その切断面にはメッキが施されていない状態になり、防さび効果が無くなってしまうからです。この現場加工不可という条件は、建設現場としてはハードルの高い条件と言えます。

メーカー保証はメーカーによって多種多様ですので、購入、施工を検討されている場合は、メーカーや工務店などの施工業者とよく確認することが大切です。

保証でいうと、塗装の際に注意したいことをひとつ。ガルバリウム鋼板は塗装が難しいため、あとからトラブルが起こる場合も多いので、塗装の際にはメーカー保証の他に塗装保証も必ず確認しておくのがおすすめです。

 

ガルバリウム鋼板も錆びます!

ガルバリウム鋼板も必ず錆びます。そのため、メンテナンスフリーというのは完全に間違いです。
ここでは、ガルバリウム鋼板の代表的な劣化を紹介します。
 

赤錆

表面に傷がつき、鋼板が錆びる現象が「赤錆」です。

ガルバリウム鋼板が傷ついてしまったことが原因でめっき層が深く傷つき発生します。外壁の場合、自転車が風で倒れ外壁にぶつかったとか、車で飛ばされた石があ当たるなど、様々な要因が存在します。施工中に傷がつくことも多く、ガルバリウム鋼板は養生などに細心のちゅういが必要になります。

 

白錆び

潮風が吹く海岸周辺や、高温多湿な場所で発生するのが「白錆び」です。

表面めっき層に含有した亜鉛が酸化して表面に出てきてしまう現象で、白い斑点が表出し、無駄のないシンプルなデザインのガルバリウム鋼板にとっては、美観的にも、とてもマイナスですね。

また、庇の下や、北側の軒天など日当たりのあまり良くない、一度濡れると乾きにくい場所に白さびは発生しやすくなります。

白錆対策として、定期的、または雨のあとにきれいな水で、できやすい部分を水洗いするとよいでしょう。

白錆を防ぐために、軒の出を削除した外観にすることもありますが、その結果、雨仕舞い(雨漏りのリスク)は向上してしまうため、雨仕舞に対する高い知識と、高い施工精度が要求されます。(雨漏りゼロ+軒ゼロ住宅を作るには、経験と対策コストが必須となります。)

 

その他の錆び

錆びた金属に接触することでガルバリウム鋼板が、錆びてしまう現象を「もらい錆び」と呼びます。錆びたネジや釘、近くに線路がある場合、電車が走るたびに削られる線路から飛ぶ鉄粉が付着することでも「もらい錆び」は発生してしまいます。

「もらい錆び」のように錆びた金属との接触ではなく、錆びていない他の金属との接触によって劣化してしまう現象があります。これが「電食」(異種金属接触腐食)です。全国的に多数発生しているため、注意喚起している自治体もあります。

ガルバリウム鋼板は金属だけでなく、木材の接触でも腐食(接触腐食)を起こしてしまいます。木材に含まれる木酢液(酢酸の一種)が腐食を発生させるのです。

ガルバリウム鋼板は、金属接触、木材接触によって腐食を発生してしまうので、外壁材がガルバリウム鋼板の場合は、家の周囲での金属製品使用には注意が必要になるといった面も、デリケートな、少々扱いづらい外装材という印象を持たれる要因かもしれません。

 

ガルバリウム鋼板のメンテナンス方法

ガルバリウム鋼板がメンテナンスフリーではないことはわかりました。しかし、デリケートな面を持つガルバリウム鋼板の外壁や屋根の日常的に自分でできるメンテナンス方法はあるのでしょうか?

ガルバリウム鋼板のセルフメンテナンスは難しいことではありません。それは定期的に水で洗い流してあげること。最低でも一年に一度、可能であれば、雨のあと外壁に泥がはねているところがあれば、水で流してあげましょう。この水洗い(水かけ)の時に必ず守って欲しいポイントが2つあります。

1.ブラシでゴシゴシこすらない。

2.家庭用高圧洗浄機を使わない。(業務用ももちろんNG)

上記ポイント以外に重点的に水洗い(水かけ)してほしい部分もあります、普段あまり雨がかからない軒下やバルコニー下などの部分です。雨がかかりにくい部分は、当然、雨で汚れが流されることがありません。そういった部分はガルバリウム鋼板を錆びさせる成分が付着していることがあり、白錆びの原因となることがあるので、2.3ヶ月に一度は優しく、注意深く水洗い(水かけ)してあげてください。

塩害や酸性雨の影響を受ける可能性の高い地域は、1~2か月に1回程度に水かけの頻度を上げるといいですね。

水かけメンテは、白錆びを防ぐためにできるセルフメンテナンス方法です。

毎日、雨風に晒され、直射日光を浴び続ける外壁や屋根の劣化はセルフメンテナンスでも止めることはできません。ある程度劣化した段階でプロによるメンテナンスが必要になります。

赤錆びは表面のメッキ層を保護するための定期的なガルバリウム専用の塗膜補修が必要となります。(10~20年毎の塗り替え頻度)

ガルバリウム鋼板が、「メンテナンスフリー」を使用理由の第1ポイントにあげていらっしゃる方にはあまりお勧めできない外装材であることは否めません。

ガルバリウム鋼板を使いたい方には、その特徴をふまえ、外壁材よりも屋根材としての使用がオススメです。

 

まとめ


バランスの良い良質な外装材であるガルバリウム鋼板ですが、メンテナンスフリーというのは言い過ぎです。ガルバリウム鋼板以外の外装材同様、メンテナンスを必要とします。また、施工時の初期コストや大規模修繕時のメンテナンスコストなどは他の外装材と比較すると若干高めです。

将来的にかかる費用が低いという話を信じて、耐久性を過度に期待したり、長寿命住宅の低コストを目的としてガルバリウム鋼板をするのは、あまり有益な選択とは
言えないのではないかと思います。

とは言うものの、ガルバリウム鋼板は、軽く高い耐震性能と、シンプルでモダンなデザインを実現できし、暗色(無彩色)などの表現が難しかったカラー、デザインを実現できますので、デメリットを十分理解したうえで、検討する価値の大きな外壁材であると言えます。

例えば、子育てを卒業した、まだまだ現役のご夫婦が、ご自宅リフォームをお考えの場合など、ガルバリウム鋼板を屋根材の選択肢の一つとして考えてみるのは意味のあることだと思います。

ご存じない方も多いのですが、ご加入の火災保険を使って屋根のリフォームができるかもしれません。
→0円で屋根をリフォーム!?

ガルバリウム鋼板の性能は年々アップしています。多くのメーカーが耐久性のアップやカラーの多様性など研究を重ねているようです。

新築をお考えの方はもちろん、リフォームや屋根の葺き替えをお考えの方もガルバリウム鋼板をご一考されてはいかがでしょうか。

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