2021.01.16
火災保険で台風による屋根の破損を直せるケースと経年劣化について
- 火災保険

台風で屋根が破損してしまったけれど、屋根の修理は高額なので費用が出せそうに無い…とお困りの方。実は火災保険を使うと、台風による屋根の破損を全額または自己負担をほとんどせずに直すことができる可能性があります。
しかし、火災保険が使える場合と使えない場合があるので、どのようなときに保険金がおりるのかを理解しておくことが大切です。特に長い間住んでいる家では、台風によるものでなくてもさまざまな不具合が起こるものです。古い家でも台風で被害を受けてしまった場合、保険金を受け取ることはできるのでしょうか?
日本では近年台風の大型化が深刻であり、その被害は年々増加傾向にあるので、しっかりとした知識を身につけて火災保険を賢く使いましょう。
本記事では、台風が原因の屋根の破損で火災保険が適用されるケースと、経年劣化とは何なのか、そして近年増加している火災保険詐欺被害に遭わないために、詐欺の手口をご紹介します。
目次
台風が原因の屋根の破損で火災保険が適用されるケース
台風などの強風が原因で屋根が破損してしまった場合、その修理に火災保険が適用されるケースがあります。なぜ火災保険で屋根の修理ができるの?と疑問に思った方はぜひ参考にしてみてください。
風災が原因である
火災保険では、台風や竜巻、つむじ風、暴風などの風災が原因で屋根が破損してしまった場合、風災補償が適用されるので保険金が支払われます。
風災の申請を行う際には、被害状況の報告が求められますが、この報告を行うときはできる限り詳しく正確に行うようにしましょう。
火災保険が適用される事案
- 風災などの自然災害によって屋根が破損した
- 屋根が破損して時間が経過していない
- 被害の範囲が大きい
上記の項目に当てはまる場合、火災保険が適用される可能性が高いです。契約している保険の内容や被害の状況などによりますが、火災保険が適用された場合は屋根の修理代金を実質無料か自己負担が非常に少なく済みます。
風災補償がついたプランに入っている
風災補償とは、台風などによって住宅の屋根などに被害が出た場合に適用される特約です。そのため、このプランに入っている場合は火災保険を使って屋根の修理を行うことができます。
反対に、加入している火災保険のプランにこの特約がついていない場合は補償の対象外となり、台風によって破損した屋根の修理を火災保険で行うことはできません。
近年ではほとんどの火災保険の基本プランに風災補償がついていますが、火災保険に入ったときに保険料をとにかく安く済ませるようにした方などは、念のため自分の加入している火災保険のプランを確認してみることをおすすめします。
定期点検とメンテナンスがしてある
火災保険で台風による屋根の破損を修理するには、普段から屋根の定期点検とメンテナンスを行うことも重要です。
定期点検とメンテナンスを行って経年劣化が進行するのを防ぐことで、いざ台風で屋根が破損したとき、保険会社からの経年劣化の指摘を避け、火災保険で屋根を直すことができます。
経年劣化とは
経年劣化は、火災保険において大変重要なキーワードです。経年劣化は住宅の持ち主が壊してしまったわけではなく、自然の時間の経過によってどうしても起こってしまうものですが、経年劣化していた屋根が破損してしまった場合、保険会社は補償してくれるのでしょうか?
時間の経過による劣化のこと
経年劣化とは、長い月日が経ち時間の経過によって住宅の品質や性能が劣化することをいいます。雨風や湿気、温度変化、日照などによる品質の低下だけでなく、通常の方法で使い続けることで起こる摩擦や汚れなどの損耗も経年劣化に含まれます。
特に屋根は日常的にさまざまな影響を受けるので、どうしても月日が経つと劣化してしまいます。
屋根が経年劣化する原因
- 紫外線
- 雨風
- 台風
- 地震
- コケ
- カビ
- サビ
- 衝撃を受けたことによる割れ
もともと経年劣化によって弱っている屋根が、台風の暴風やゲリラ豪雨などを受けてしまうと、破損して雨漏りに発展してしまうこともあります。
経年劣化による屋根の破損は補償されない
火災保険はさまざまな建物の損害を補償してくれる便利な保険ですが、経年劣化による屋根の破損は補償の対象外です。
火災保険は、火災だけでなく自然災害も補償してくれますが、それは何月何日のこの災害が原因で起きた損害であると証明できた申請にのみ保険金が支払われます。
たとえ台風によって屋根が破損してしまったとしても、メンテナンスがされていない古い屋根では本当に自然災害による損害なのかを証明することは難しく、その判断が微妙な場合、保険会社は経年劣化によるものと判断する傾向にあります。
保険会社は損害が起きた原因を重要視しているので、経年劣化による破損の可能性がある申請は却下されてしまうのです。
老朽化との違いは?
経年劣化と同じような意味の言葉に、老朽化という言葉があります。建物の老朽化という方が一般的にはよく耳にする言い方ですが、老朽化とは建物が経年劣化したことによってそのままの状態では住んだりお店として利用できない状態のことです。
下記の8つが老朽化を目視でわかるケースです。
- 建具やサッシなどの建て付けに不具合がある
- 外壁や屋根が大きく損傷している
- 塗装の剥げがひどい
- 床が傾いてきしんでいる
- 雨漏りがひどくカビが生えている
- シロアリの被害がある
- 水回りに腐敗している箇所がある
- 建物が傾いていることが目視でわかる
経年劣化か老朽化かどうかは目視でわかる部分と建物の内側の調査を必要とする部分があるので、一概には判断することはできません。しかし、経年劣化よりも状態がひどく、そのまま利用していると建物が崩れる可能性もあるほど傷んでいるのが老朽化だと思ってください。
もちろん、老朽化している建物も火災保険で屋根の修理ができる可能性は低くなってしまいます。
鑑定会社の実地調査で経年劣化を指摘されないためには
火災保険を使って屋根の破損を直そうと申請を行うと、保険会社が指定した鑑定会社が現場へ来て実地調査を行います。
審査の公平を保つための第三者機関である鑑定会社ですが、元は保険会社が委託した会社なので、保険会社の都合の良いように鑑定が行われるケースがあります。そのような場合、大体の鑑定会社は、経年劣化を指摘して保険の適用外だという方向に持っていこうとします。
そのため、鑑定会社の実地調査をクリアするためにはいつ屋根の破損が起きたのか、どのレベルで壊れているのかを写真などで残しておくことが大切です。
しかし、屋根の破損を撮影するのは非常に危険なため、屋根撮影をドローンで行っているヤネラボのようなプロの屋根修理会社に依頼する方が安全で確実に破損箇所の撮影を行うことができます。
詐欺トラブルに注意
近年、火災保険を悪用した詐欺トラブルが増加しているのをご存知ですか?独立行政法人 国民生活センターの資料によると、相談件数は10年前の30倍以上に増えているそうです。
被害に遭った方の中で、男性の約75%、女性の約71%が60代以上の高齢者です。高齢者や高齢のご両親と離れて暮らしているという方は特に注意する必要があります。
では、実際の詐欺トラブルにはどんな例があるのでしょうか?詐欺の手口を知って、騙されないようにしましょう。
100%火災保険で直せると謳う業者に注意
上記でご紹介した通り、経年劣化による屋根の破損には火災保険は適用されません。しかし、経年劣化や老朽化でも100%火災保険の申請が通りますよと言って近づいてくる業者は悪質な詐欺業者の可能性が高いので、絶対に依頼してはいけません。
そのような悪質な業者は、強引に契約をして万が一保険金がおりなくても修理をやめられないように仕向けて売り上げを上げようとしてきます。
嘘の理由で保険会社に申請書を書くように仕向ける
経年劣化による屋根の損耗を、この間の台風のせいにすれば火災保険で修理をすることができますよなどと持ちかけてくる業者がここ最近で増えてきています。
そのような言葉にそそのかされ、業者の言う通りに保険会社の申請書に嘘の理由を書いてしまうと、知らぬ間に自分も詐欺の共犯者になってしまいます。
あとになって虚偽の申請だったことが発覚してしまうと、自分自身が告発される可能性もあるので、絶対に申請書に嘘の理由を書いてはいけません。
屋根が破損していると声をかけてくる
飛び込み営業で突然自宅を訪問してきて、根拠もなく不安を煽るようなことを言ってくるのも詐欺業者の手口です。
例えば、お宅の屋根を外から見ていたら壊れている箇所がある。今すぐ修理しないと屋根が吹き飛びますよ。などと言って不安を煽ってきます。このような業者は詐欺業者の可能性が高いので、相手にしないようにしましょう。
まとめ
台風が原因の屋根の破損で火災保険が適用されるケースと、経年劣化とは何なのか、そして近年増加している火災保険詐欺被害に遭わないために、詐欺の手口をご紹介しました。
屋根の修理を火災保険でまかないたいと考えている方は、屋根の点検から図面の作成、火災保険申請のレクチャー、修理までをワンストップで行ってくれるヤネラボを活用してみてはいかがでしょうか?
ヤネラボはドローンを使用することにより、担当者が点検を行っているところを一緒に確認することが可能です。そのため、わざと屋根を壊して修理を勧めるような詐欺の疑いもないので、安心して任せることができます。
屋根の破損は、そのままにしておくと雨漏りの原因に直結してしまうので、早急に修理をしなければいけません。ぜひ本記事を参考にして屋根の破損を火災保険で直せるかどうか検討してみてください。